スペインの南部のアンダルシアの夏場の暑さしのぎとフラメンコやバレエの小物として
欠かせないのがアバニコ(abanico)。
特に、アバニコは小物として舞踊の舞台やステージで頻繁に使うと、必ず早く痛みます。
その理由が、、アバニコの開閉を頻繁に行う事で金具や柄に大きな負担がかかるから。
そして、壊れる場所もだいたい決まっています。
柄を束ねている金具、柄と布地の付着部のはがれ、柄の亀裂がほとんどです。
アバニコの柄に亀裂が入って、直せない状態になってしまったら、このそれ以上
どうしようもないです。
しかし、付着部のはがれや金具は何とかかなります。
付着部は、強力な透明のポンドやセメンダインを使用。
但し、乳液色の木工ボンドのように粘着性の弱いものは避けましょう。
さて、気に入ったデザインの高価なアバニコを購入して、金具だけ駄目になったら、
そのままゴミ箱に捨ててしまうのは非常に勿体ない話。
また、それぞれのアバニコにも愛着や思い出があるはずです。
そこで、壊れてしまった金具を、何とかもう一度使える方法はないかと、色々なな情報を
探してみました。
まずは、金具にどうしてもこだわるのならバレエ ダンスの総合メーカーのチャコットさんの
サイトに、「フラメンコシューズお修理承ります」の所に、良心的な値段でアバニコ止めの
金具修理をしてくれるそうですので、一度問合せてみてはいかがでしょか?
また、京都の扇子屋さんでも金具の修理が可能なようです。
興味がある方は、インターネットで京都の扇子屋のサイトや電話帳等で修理の可否や
修理代を聞いて見てください。
ただ、人件費、金具代そして送料等のある程度の出費は覚悟して下さい。
最後に、究極の方法が自分でアバニコを修理できる方法の紹介。
【 ギター弦を使ってアバニコの金具を修理する方法 】
・使い古したギターの3または4弦、ペンチそしてライターを用意
・金具をペンチで外して、弦を通して両端をダンゴにして結ぶ
・最後にズレないように弦の端をライターで焼く
以上です。
この作業が初めてで心配な方は、どうでも良いアバニコで修理の練習をしてみます。
そして、ギターは使い古しの弦を販売店や知人に聞いて探してみましょう。
さて、ギターの弦は新しいと伸びてしまうため、使い古したの方が金具の代わりに
なるので、この点は注意して下さい。
金具修理に関して、ギターの弦で代替にこだわって気に入ったアバニコを10年以上
使用してる人方もいます。
その理由が、金具の代わりにギター弦を使用する方がアバニコの動きがスムーズに
なって、わざわざアバニコを買ってすぐに金具をはずしてギター弦に交換するそうです。
ギター弦以外に、壊れた金具の代わりにテグス(釣り糸)を利用する人もいます。
修理方法は、全くギターの弦と同じやり方。
この壊れた金具の修理方法に関連して面白い意見もあります。
アバニコの中には、しっかりとした∪型リングの金具付きもあります。
個人差によって、∪型の金具がこの手に当たって邪魔になります。
そこで、邪魔な∪型の金具を先ほどのギターの弦や釣り糸の修理方法で取除くと、
応用が効きます。